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2017年12月13日 (水)

ラニーニャ現象発生

PCの故障等で、記事アップの間隔が大きく空いてしまった。


さて、気象庁の「エルニーニョ監視速報(No. 303)」で、
ラニーニャ現象が発生しているとみられる。」
と発表された。

ラニーニャ現象が起こると日本の冬は寒くなるといわれているが、
これはいつも必ずということではない
統計的に、そうなることが多いことが知られているだけである。
高い相関関係はあるが、因果関係で説明するのは問題がある。
即ち、「ラニーニャ現象が“原因で”、寒冬・厳冬になる」と考えるのは誤りである。
なぜなら、そうならないこともあるからだ。


大分前の話だが、民放の全国放送の番組で、
とある有名気象予報士が、
エルニーニョ現象やラニーニャ現象 を「異常気象」と言っていた。

「異常気象」という言葉があまりに安易に使われている気がする。
「異常気象」の気象庁での定義は、
(気温や降水量などについて)
ある場所(地域)・ある時期(週、月、季節等)において
 30 年間に1 回以下の出現率で発生する現象

である。10年に1回程度の希な現象でも“異常気象”ではないのだ。

ちなみに、1981年~2010年の30年間に、
ラニーニャ現象は7回、
エルニーニョ現象も6回起きている。
異常でもなんでもない。
実は、
エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない期間の長さは、
発生している期間の合計より少し長い程度
でしかない。

また、エルニーニョ現象やラニーニャ現象を
「異常気象の原因」とする説明もよく見かける。
これにも問題がある。
個々の異常気象を起こりやすくする
“環境要因”ではあるかも知れないが、
“発生原因”ではない
もし“原因”であるなら、
エルニーニョ現象やラニーニャ現象が起こっているときには
頻繁に「異常気象」が起こるはずで、頻繁に起これば、
もはや「30年に1回以下」の定義に当てはまらなくなり、
「異常気象」ではなくなってしまう。

エルニーニョ現象やラニーニャ現象は、
ペルー沖の一部海域の海水温が
一定以上高く、あるいは低くなる現象だ。
この地球上のごく一部の状態が、
いろいろな気象現象の“原因”だなんておかしな話だ。
気象現象はそんなに単純ではないし、
それだけ決まるはずがない。

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