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2017年10月22日 (日)

霧のはなし

話の流れで、について書いてみよう。

微小水滴
により
視程が1km未満
になった状態を「」、
視程が1km以上10km未満の状態を「もや
という。


霧は「海霧」「川霧」などいろいろあるが、
成因によって5種類に分類できる。
放射霧移流霧混合霧蒸気霧)、前線霧滑昇霧上昇霧
がそれである。

放射霧
は、
名前のとおり放射冷却によって地表面が冷え
地表面付近の気温が露点温度まで下がり、
更に冷えて発生する。
晴れた夜~明け方にかけて、
風が弱い時に発生
しやすい。
雨の次の日、
冷気の溜まりやすい盆地、
アスファルトなど冷えやすい地表面
などで特に起こりやすい。

移流霧は、
暖かく湿った空気が

冷たい地面や海面に移動して冷やされ

露点温度以下になって発生する。
春先に、積雪の残っているところに
比較的暖かい雨が降って発生する霧も、
水蒸気の補給のされ方は違うし
移流も伴わないものの、
冷たい地面に冷やされて発生するという点で仕組みが似ている。

湯気や、白い息と同じような成因で出来るのが
混合霧
蒸気霧)だ。
暖かく湿った空気が、
周囲の冷たい空気と混じって気温が下がり、
飽和して発生
する。
自然界では、
比較的暖かい水面に、
非常に冷たい空気が接して発生する
海霧や川霧などがある。

前線霧
は比較的珍しい霧かも知れない。
温暖前線の前面

(主に北東~東側、前線が進んでくる方向)で、
止み間の少ない長時間の雨が降って、
地表面付近の空気の相対湿度が上がった状態で、
更に上空の暖気からより暖かい雨が降った時に
発生
することがある。

風向きの影響などによって、
斜面に沿って空気が上昇
することがある。
上昇すれば気圧が下がり、
断熱膨張
(周囲との熱のやり取りなしに体積が膨張すること)
で気温が下がる。
気温が露点温度まで下がって
更に斜面上昇を続ければ凝結が始まり、
霧が発生する。
これが滑昇霧上昇霧)だ。

かつて秋田空港の気象観測に携わっていたが、
滑走路の東側によく霧が発生する。
雨の日やその翌日の、
晴れた夜の明け方に多かった。
おそらく、
放射霧と滑昇霧の複合的な霧であったろう。
滑走路面が熱しやすく冷めやすい
(放射冷却で冷えやすい)
ことなども霧の発生を助長しているだろう。

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