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2017年8月 7日 (月)

風の強さと吹き方

雨の強さ同様、風の強さに関する用語にも決まりがあり、以下のとおりである。

平均風速(m/s) 風の強さ(予報用語)
  人への影響

10m/s以上15m/s未満 やや強い風
  風に向かって歩きにくくなる。傘がさせない。

15m/s以上20m/s未満 強い風
  風に向かって歩けなくなり、転倒する人も出る。
  高所での作業はきわめて危険。

20m/s以上30m/s未満 非常に強い風
  何かにつかまっていないと立っていられない。
  飛来物によって負傷するおそれがある。

30m/s以上 猛烈な風
  屋外での行動は極めて危険。

(注) 平均風速は10分間の平均瞬間風速は3秒間の平均です。
風の吹き方は絶えず強弱の変動があり、
瞬間風速は平均風速の1.5倍程度になることが多いですが、
大気の状態が不安定な場合等は3倍以上になることがあります

詳細は、気象庁のウェブページ
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kazehyo.html
を参考にしてください。

ところで、気象報道(特にラジオ)の中で、
気になっていることがある。
風速と、それに対する風の様子を説明する際に、
瞬間風速を上記の決まりに当てはめている誤りが散見されるのだ。
上記の決まりにおける風速は“平均風速”であって、“瞬間風速”ではない
瞬間風速に関しては、気象庁のウェブページを見ていただけば、
表の右端に書かれているので、
それに対応して説明しなくてはならない。


ここからは全くの余談だが、
以前ラジオの気象情報コーナーに出演していた頃、
風速7,8m/sのときに、MCから
「今日は風が強いですね」
と振られて、困ったことが何度かある。

上記のとおり、
「風が強い」は風速15m以上のときの用語だ。
気象予報士としては「そうですね」と肯定しかねる。
しかし、リスナーの方々の多くも、
そう思っている(風が強いと感じている)はずだし、
MCの顔を潰すこともできないから否定もできない。
仕方なく「確かにちょっと風が出てきていますね」
などと誤魔化すしかなかった。

気象用語と、一般的な日本語表現の間には
この他にもやや乖離しているものがあり、
折り合いをつけるのが難しいことがままある。

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