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2017年7月28日 (金)

GPV気象予報(その1)

最近「GPV気象予報のウェブサイト利用している」という人が周囲に増えている。
海関係の仕事や、星見を趣味とする人たちだ。
気象の専門家ではないのだから、ある程度は仕方がないが、
正しくGPVを利用するのに必要な知識が少し足りないように思われる。
そこで、GPVについて多少の解説をしたいと思う。
(ここでの内容は、気象予報士試験の受験を目指す人の役にも立つと思う。)

GPVGrid Point Value の略で、格子点値の意味である。
大気層中に仮定した3次元の格子点(立体の碁盤の目)に、
気温や気圧などの気象要素の初期値を与え、
その変化を逐次計算(細かい時間間隔で次々に計算)する手法を数値予報と呼ぶ。
(数値で予報する、という意味ではない。)
GPVはその計算結果の数値である。

GPVは予報製品ではない
GPVの他に、統計的手法によるガイダンスと呼ばれる資料なども使って、
気象台の予報担当者や、民間気象会社の気象予報士などが、
実際に起こっている現象との時間的、空間的、量的差異を検討するなどして
製品としての天気予報を作るための基礎資料の一つに過ぎない

気象庁の数値予報モデルのうち主なものに
全球数値予報モデル(GSM)」と
メソ数値予報モデル(MSM)」がある。
GSMは地球全体に概ね20km間隔で、
MSMは日本付近に概ね5km間隔で格子点を設定している。

GPVは、格子点での値ではなく、
その点を中心とする矩形領域の平均値や代表値である

例えば、ある格子点の雨量GPVが20mmなら、
その周辺で20mmより多いところも少ないところもあって
その平均値が20mmということである。
従って、(他の理由もあるが)GPVをそのまま予報値とすべきではない。
特に、最大値を表していないため、防災情報に使う値としては不適切である。

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